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インスリンの抵抗性と不妊症

インスリンの抵抗性と不妊

加齢とインスリンの抵抗性
若年者と比較して高齢者ではミトコンドリア酸化活性が低下し筋肉内の脂質量が増加し、
インスリン抵抗性が高くなると報告
結果、ミトコンドリア活性の低下、脂肪レベルが増加しインスリン抵抗性になるという因果関係の仮説が
提唱されています
インスリンの抵抗性とは
インスリン抵抗性があると、筋や脂肪組織の糖取り込み能が低下し、肝臓では糖新生が抑えられなくなります。
その結果、血糖値が下がりにくくなり、血糖値を正常状態に戻すために多くのインスリンが必要となります
インスリンの抵抗性があると血糖値が下がりにくくなる≒高血糖状態が続く

多嚢胞性卵巣症候群とインスリン抵抗性

多嚢胞性卵巣症候群においてインスリン抵抗性が関与していると注目されています
PCOS患者のインスリン抵抗性を調べてみると、血糖値や糖代謝に異常があるケースが報告されています。

排卵障害とインスリンの抵抗性

高濃度のインスリンが認められると、卵巣でのアンドロゲン生産を促進するとともに、
肝臓では性ホルモン結合グロブリンのが抑制されテストステロンの濃度が高まると考えられています。
アンドロゲン→テストステロン↑エストロゲン↓となります。これが排卵障害となる

排卵障害とインスリンの抵抗性

最近ではインスリン抵抗性改善薬が使用されるようになってきており
排卵率を増加させることが報告されていますが、これは多嚢胞だけではなく、低AMHでも起こる事
インスリンの抵抗性は健康診断などでは見逃される部分ですが、食生活などで抵抗性があると考えられ
排卵障害(成熟卵が取れない)・化学流産が多い方などは仕掛けるのも有効です
例)HOMA-IRを測定→メトホルミン

インスリンの抵抗性がある方で多いもの

多嚢胞性卵巣症候群
低AMH
肥満
高血圧
高中性脂肪血症
低HDL血症
痩せで毛深い
睡眠不足(遅く寝る)
朝食欠食者

日本人の痩せた若年女性は標準体重者に比べて耐糖能異常の割合が顕著に高かった

・痩せた若年女性の多くは食事量が少なく、運動量も少ないという「エネルギー低回転タイプ」となっており、骨格筋量も減少していた
・痩せた若年女性の耐糖能異常の原因として、主に肥満者に生じると考えられてきたインスリン抵抗性や脂肪組織の異常となる「代謝的肥満」が関与する可能性を世界で初めて明らかにした
順天堂大学プレスリリース
食後高血糖となる耐糖能異常が痩せた若年女性に多いことが明らかに

標準体重の女性より約6倍の確率で耐糖能の異常が発見されております

BMI18.5以下は痩せと考えて良い

ぬくもり鍼灸院の対策

食前に牛乳を100~200ml飲む
ベジファースト
よく噛んで食べる
食後は軽く動く
食後30分前後に推奨の運動(夜は除く)

食品で考えると

・水溶性の食物繊維
海藻、こんにゃく、緑黄色野菜、納豆、大麦、果物、ネバネバした野菜
→甲状腺で注意されている方は海藻は除く
・油
グレープシードオイル
・タンパク質・脂質をしっかりと摂る