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不妊治療・保険適応はどこまで?薬は?注射は?移植方法は?2022年4月

不妊症保険適応はどこまで?

不妊治療の保険適用についての論点 ①
【保険適用の対象となる医療技術等の範囲に係る論点(令和3年11月17日中医協総会再掲)】
○ 不妊治療に係る個々の医療技術、医薬品、医療機器等の評価のあり方について、診療全体における位置づけ
や、現在の実施状況、ガイドラインにお

不妊治療に係る個々の医療技術、医薬品、医療機器等の評価のあり方について、以下の取扱いとすることと
してはどうか。
・ ガイドラインにおいて推奨度A又はBとされる医療技術(男性不妊治療を含む)については、原則として
保険適用とする(※1)。また、推奨度Cとされる医療技術については、原則として保険適用外となるが、
医療機関からの申請があったものについては、順次、先進医療として実施することについて、審議を進める。
※1 PGT(着床前診断)の取扱いについては、現在、関係学会において行われている議論の状況等を踏まえつつ、別途検討。
・ 医薬品等については、薬事承認を得たものを保険適用とする。現在、ガイドラインにおいて推奨度A又は
Bとされる医薬品のうち、学会から薬事承認についての要望があるものについて、企業からの申請を受け、
薬事承認の審査で有効性・安全性の確認が進められている。推奨度Cとされる医薬品等については、薬事承
認の対象とはならず保険適用外となる見込みだが、そのうち、医療機関からの申請があったものについては、
先進医療Bとして実施することについて、審議を進める。
・ 一般不妊治療(タイミング法及び人工授精)に係る医療技術及び薬事承認を有する医薬品等についても、
保険適用とする。
・ ガイドラインに記載のない医療技術及び医薬品等については、原則として保険適用外となるが、医療機関
からの申請があったものについては、順次、先進医療として実施することについて、審議を進める。

先進医療における不妊治療の対応についてー厚生労働省

推奨度A又はBとされる医療技術(男性不妊治療を含む)については、原則として保険適用とする

では推奨度A・Bの医療技術とは?またCの医療技術とは何か?

不妊保険適応範囲

先進医療における不妊治療の対応についてー厚生労働省から抜粋

受精方法・培養方法の保険適応範囲

体外受精は保険適応
顕微授精は保険適応
スピリットも保険適法
IVMも保険適法(未成熟からの培養)
卵子活性化も減腱適応

保険適応外(現在はc評価)

IMSI(C保険適応外)→
IMSI(イムジー)とは、超高性能の顕微鏡で精子の頭部を強拡大し、空胞のない精子を選びだし、それを使って顕微授精を行う手技

PICSI(C保険適応外)→
HA-ICSIとも呼ばれますが精子を前もってヒアルロン酸で処理しICSI(顕微授精)を行う方法

タイムプラス(c保険適応外)→「条件付き適」
培養器に内蔵されたカメラによって、胚培養中の胚を一定間隔で自動撮影し、培養器から取り出すことなく、正確な胚の評価が可能となる技術

胚移植に当たる保険適応外のもの

C評価のもの

・子宮内膜受容能検査
・子宮内細菌叢検査
・SEET法
・子宮内膜スクラッチ
・反復着床不全に対する投薬
(タクロリムス等)

B(保険適応)
アシステッドハッチング
高濃度ヒアルロン酸含有培養液

PGTについてはBとなっているが
PGT(着床前診断)の取扱いについて、現在、関係学会において行われている議論の状況等を踏まえつつ、検討することとしてはどうか。となっていますので
多分間違えたのだと思われます

 

 

令和3年11月17日時点における、先進医療に提案されている技術一覧について、以下に示す。
新生中の技術
先進医療における不妊治療の対応についてー厚生労働省から抜粋

不妊治療保険適応に当たり認可された薬と審査状況

進捗情報についてはコチラをご確認ください
不妊治療に関する医薬品の承認審査について-厚生労働省

医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議へ要望が提出された品目に係る承認審査状況について

令和4年1月26日更新

要望番号 成分名
(剤形)
要望効能・効果 医療上の必要性 公知該当性
Ⅳ-
123
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
(注射剤)
生殖補助医療における卵胞成熟及び黄体化 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
124
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
(注射剤)
一般不妊治療における排卵誘発及び黄体化
視床下部-下垂体機能障害に伴う無排卵又は希発排卵、原因不明不妊、および男性不妊で人工授精を実施する場合
あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
125
ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン
(注射剤)
生殖補助医療における調節卵巣刺激 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
126
精製下垂体性性腺刺激ホルモン
(注射剤)
生殖補助医療における調節卵巣刺激 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
127
セトロレリクス
(注射剤)
調節卵巣刺激下における早発排卵の防止 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
128
ナファレリン酢酸塩水和物
(点鼻剤)
生殖補助医療における早発排卵の防止 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
129
ブセレリン酢酸塩
(点鼻剤)
生殖補助医療における早発排卵の防止 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
130
クロミフェンクエン酸塩
(経口剤)
生殖補助医療における調節卵巣刺激 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
131
ジドロゲステロン
(経口剤)
生殖補助医療における黄体補充 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
132
メトホルミン
(経口剤)
多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
133
メトホルミン
(経口剤)
多嚢胞性卵巣症候群の生殖補助医療における調節卵巣刺激 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
134
レトロゾール
(経口剤)
多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発 あり
(令和3年9月13日)
あり
(令和3年12月20日)
Ⅳ-
135
レトロゾール
(経口剤)
原因不明不妊における排卵誘発 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)
Ⅳ-
136
カベルゴリン
(経口剤)
卵巣過剰刺激症候群の発症抑制 あり
(令和3年10月13日)
あり
(令和4年1月26日)

※要望内容の詳細等についてはこちらをご覧ください。

学会要望品目のうち、上記以外の品目に係る承認審査状況について

(令和3年11月1日更新)

通し番号 成分名
(剤形)
要望効能・効果 申請日
(企業名)
1 エストラジオール
(外用ゲル剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年8月
(富士製薬工業株式会社)
2 エストラジオール
(外用ゲル剤)
凍結融解胚移植におけるホルモン調整周期 令和3年8月
(富士製薬工業株式会社)
3 クロミフェンクエン酸塩
(経口剤)
男性不妊症に対する造精機能の改善 令和3年8月
(富士製薬工業株式会社)
4 ノルエチステロン・エチニルエストラジオール
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年8月
(ノーベルファーマ株式会社)
5 レトロゾール
(経口剤)
生殖補助医療における調節卵巣刺激 令和3年8月
(ノバルティスファーマ株式会社)
6 レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年8月
(ノーベルファーマ株式会社)
7 エストラジオール
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年9月
(バイエル薬品株式会社)
8 エストラジオール
(経口剤)
凍結融解胚移植におけるホルモン調整周期 令和3年9月
(バイエル薬品株式会社)
9 ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年9月
(バイエル薬品株式会社)
10 エストラジオール
(ゲル剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年9月
(サンファーマ株式会社)
11 エストラジオール
(ゲル剤)
凍結融解胚移植におけるホルモン調整周期 令和3年9月
(サンファーマ株式会社)
12 エストラジオール
(貼付剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年9月
(久光製薬株式会社)
13 エストラジオール
(貼付剤)
凍結融解胚移植におけるホルモン調整周期 令和3年9月
(久光製薬株式会社)
14 ジドロゲステロン
(経口剤)
生殖補助医療における黄体ホルモン併用調節卵巣刺激法 令和3年9月
(マイランEPD合同会社)
15 ブセレリン酢酸塩
(点鼻液)
生殖補助医療における卵胞成熟及び黄体化 令和3年9月
(サノフィ株式会社)
16 メドロキシプロゲステロン
(経口剤)
生殖補助医療における黄体ホルモン併用調節卵巣刺激法 令和3年9月
(協和キリン株式会社)
17 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン 生殖補助医療における黄体補充 令和3年10月
(持田製薬株式会社)
18 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン 生殖補助医療における黄体補充 令和3年10月
(あすか製薬株式会社)
19 ノルゲストレル・エチニルエストラジオール 生殖補助医療における周期調整 令和3年10月
(あすか製薬株式会社)
20 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン 生殖補助医療における黄体補充 令和3年10月
(富士製薬株式会社)
21 クロルマジノン酢酸エステル
(経口剤)
生殖補助医療における黄体補充 令和3年10月
(富士製薬株式会社)
22 クロルマジノン酢酸エステル
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年10月
(富士製薬株式会社)
23 ノルエチステロン
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年10月
(富士製薬株式会社)
24 ジドロゲステロン
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年10月
(マイランEPD合同会社)
25 メドロキシプロゲステロン酢酸エステル
(経口剤)
生殖補助医療における周期調整 令和3年10月
(協和キリン株式会社)