やせ

やせとは

重要度
不妊クリニックで見逃される度
(5.0)
不妊関連度
(5.0)
健康診断の結果でわかる度
(4.0)
ホルモン値でわかる度
(3.0)
問診で発覚
(5.0)
東洋医学での対応
(5.0)
セカンドオピニオン活用
(3.0)
  • 不妊クリニックで見逃される度は、不妊専門クリニックでは重要視されていない部分
  • 健康診断の結果Aとは健康のAではなく基準値のAです。(基準値内でも不調の原因が読み取れる場合も
  • ホルモン値でわかる度は、専門のクリニックに行けば注意される、指摘されるレベルを指しています
  • 問診で発覚は、不妊を宣伝している鍼灸・整体院でも初診時の問診で発覚できるレベル
  • 東洋医学での対応とは、生活習慣含め思考や養生で対応できるレベル
  • セカンドオピニオン活用は、不妊専門クリニックで対応しない場合はセカンドオピニオン活用重要視しているクりニックへの転院の勧めレベルです

女性の「やせ」の割合が増加しており健康に悪影響を及ぼす可能性があります。具BMIが18.5未満の場合を「やせ」と定義しています

この増加の背景にはダイエット文化や美容観念の変化が影響しているとされており厚生労働省の平成26年「国民健康・栄養調査」によれば、男性の体型の変化はほぼ横ばいである一方、女性の「やせ」の割合は顕著に上昇しています

では何故この「やせ」が排卵障害に影響を与えるのでしょうか。基本的な排卵のメカニズムを解説します

排卵は、脳の視床下部から分泌されるゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が脳下垂体を刺激します。脳下垂体はこの刺激を受け性腺刺激ホルモン卵胞刺激ホルモン(FSH)および黄体形成ホルモン(LH))を分泌し最終的に卵巣がこれに反応して排卵が行われます

視床下部、脳下垂体、または卵巣のいずれかの機能に障害が出ると排卵に影響が出る可能性が高くなります。「やせ」は特に視床下部性排卵障害の一因とされています

「やせ」が排卵障害に及ぼす影響は、主に視床下部の機能低下によるものです。視床下部はホルモンの分泌調節に大きく関与してお、急激な体重減少や精神的ストレス(例:就職、転職、転居等)、その他の心身の病気が視床下部の機能に影響を与え排卵がうまく行われなくなるのです

典型的な症状としては月経不順があげられます。これが未来における不妊症のリスクを高めるために早期の婦人科受診が非常に重要とされています

また排卵より生命維持が最優先されるため脳は生殖機能に対するエネルギーの割り当てを抑制する指令を出します
このような場合には性腺刺激ホルモン(GnRH)の分泌が減少するため卵胞の成長が停滞し排卵が発生しなくなる危険性が高まるのです

次第に排卵が困難になり極端な場合には無月経(amenorrhea)を引き起こす可能性もあります
さらに卵巣への血流が減少することで卵母細胞の数や質も低下する恐れがあります
それだけでなく子宮が萎縮し、高齢者に見られるような状態になることも考えられます

  • 急激な体重減少は生命維持が優先され生殖機能が抑制される
  • 性腺刺激ホルモンの分泌が減少し卵胞の成長や排卵が停滞する
  • 無月経や不妊症、早期閉経などのリスクが高まる。
  • 卵巣への血流減少と卵母細胞の数や質の低下
  • 子宮の萎縮も考慮に入れるべ。
体重の管理は女性の生殖健康においても極めて重要な要素と言えるでしょう。よって体重の急激な変化には注意が必要とされます

やせと無月経(卵胞が見えない)

周期は主に卵巣から分泌される女性ホルモンによって制御されます。このホルモンの分泌は脳内の視床下部および下垂体という性中枢から放出されるホルモンによってさらにコントロールされています。特定の条件下で月経が不規則になる場合があります。月経周期が39日以上でも3ヶ月以内であれば、これを希発月経と呼びます。また月経が3ヶ月以上止まってしまう状態は続発性無月経と称されます

体重が短期間で5kg以上もしくは全体の体重の10%以上減少した場合は続発性無月経のリスクが高まると一般に考えられています。その背後には脂肪細胞から分泌されるレプチンというホルモンの低下が影響しているとされています。レプチンの分泌量が減少すると視床下部のホルモン分泌に影響を与え、結果として月経が停止する可能性が高くなります。さらに摂食関連物質(例:インスリン)や、体重減少が引き起こすストレスによるコルチゾールの分泌亢進も無月経の原因とされています

無月経が長期にわたって続くと影響で女性ホルモンのレベルが低下し宮の萎縮や骨密度の低下などを引き起こす可能性があります。そのために治療が求められます。このような状態の治療には体重の回復が最優先されます。一般的に標準体重の90%まで体重が回復すると女性ホルモンの濃度が上昇し月経が再開する可能性が高くなります。特に体重が標準体重の70%以下まで落ちてしまった場合は、その状態での月経は貧血や体力消耗を助長するためホルモン療法による月経誘導は行わず、まずは体重を回復させる方針が取られます

体重が標準体重の90%以上まで戻ったとしても、月経がすぐに回復するとは限りません。実際2~3年月経が回復しないケースも少なくなく、そのような状況ではホルモン療法が用いられて月経を誘導する手段が検討されます

  • 月経とは女性ホルモンと脳内の性中枢によって制御される
  • 体重の急激な減少が無月経を引き起こす可能性がある
  • レプチン、インスリン、コルチゾールなどが無月経の原因とされる
  • 長期的な無月経は治療が必要で、その中でも体重の回復が最優先される
  • 体重回復後も月経がすぐには戻らない場合はホルモン療法が考慮される

やせと排卵障害(育たない・空胞が多い)

過度な体重減少が生じると脳内の視床下部や下垂体に影響を与える可能性が高くなります。特に視床下部と下垂体は女性ホルモンの中枢を担っている重要な器官です。このような状況では卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌が低下することが一般的です

このホルモン分泌の低下は多くの女性特有の健康問題を引き起こす可能性があります。具体的には月経不順、無月経、排卵障害といった症状が出現する場合があります。これらの症状は長期間にわたって続くと、不妊のリスクが高まるとも指摘されています

さらに過度なダイエットの影響で視床下部や下垂体が一度でも障害を受けると影響は長期的になる可能性があります。これらの器官が一度ダメージを受けてしまうと、その後も月経不順や無月経が続くケースが報告されています

  • 過度な体重減少は視床下部や下垂体に影響を与える可能性が高い
  • 卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)の分泌が低下する
  • 月経不順、無月経、排卵障害といった健康問題を引き起こす可能性がある
  • これらの症状が長期にわたって続くと不妊のリスクが高まる
  • 視床下部や下垂体が一度障害を受けると影響は長期的になる可能性が高い

やせと体外受精(凍結が出来ない・卵子の質)

ビタミンB1の低栄養状態が卵母細胞に及ぼす影響について語ると特にPDH(ピルビン酸デヒドロゲナーゼ)の活性が低下する可能性があります
PDHは糖新生に関与する酵素であり、その活性が低下すると卵母細胞の質に影響が出る可能性が高まると言えるでしょう

次にビオチンに焦点を当ててみましょう
ビオチンは4つのカルボキシラーゼという酵素の補酵素として機能します
それだけでなくヒストンのビオチニル化による遺伝子発現の調節も担っています

ビオチン欠乏状態にある雌性マウスの研究では、原始卵胞、グラーフ卵胞、そして黄体の数が減少していることが報告されています
これは卵母細胞の成熟と密接に関連しています
従って卵胞の成長が妨げられるだけでなく卵母細胞の質に対する影響も懸念されるわけです

ここで一つ付け加えておきたいのは卵胞と卵母細胞は密接な関係にあり成長と成熟は相互に影響を及ぼします
ビオチンやビタミンB1などの栄養素の不足は卵母細胞、そして卵胞に対しても重大な影響をもたらす可能性があるのです

やせと着床不全

  • 「やせ」は日本肥満学会とWHO基準により、妊娠前BMIが18.5未満の状態を指します
  • 国内の研究では「やせ」の女性は標準体重女性に比べて小さな出生体重児(SGA児)を出産するリスクが高く(OR, 1.66)、早産のリスクも高まる(OR, 1.24)一方で、帝王切開のリスクは低い(OR, 0.86)ことが示されています
  • 海外の研究によると「やせ」の女性は低出生体重児の分娩、胎児発育不全、切迫早産、早産、貧血のリスクが高いことが報告されています
  • 凍結融解胚移植において「やせ」の女性は着床率の低下、臨床妊娠率の低下、妊娠継続率の低下と関連しており、レプチンレベルの低さが一因と指摘されています
  • 周産期予後については「やせ」、「標準体重」、「過体重」のグループ間で大きな差はないが、過体重女性で少しネガティブな結果が見られるとのことです

 

やせと鍼灸

東洋医学では「やせすぎ」を単なる体型の問題ではなく体全体のバランスと健康の指標として捉えています。元気で活動的な痩せた人でも特に問題がなければ心配はいらないとされていますが、常に疲れていて食欲がない場合や多くを食べても体重が増えない場合には「未病」のサインと見なすことがあります。未病とは病気になる一歩手前の状態であり放置すると将来的に様々な健康問題を引き起こす可能性があります

「やせすぎ」は、しばしば脾胃(胃腸)の虚弱と関連があると見なされ脾胃は体内で気(エネルギー)や血を生成し、筋肉の発達にも寄与するため、その機能が低下すると十分な栄養吸収ができず体力不足や痩せの体質につながるとされています。その主な原因は遺伝的要因、食習慣の乱れ、または無理なダイエットによるものです

東洋医学では健康を取り戻すために脾胃を健やかに保つことが重要とされています。これには適切な食材の選択、飲食物の温度、食べ物の種類と摂取量、食事の規則性、適切な運動と休息が含まれます。おすすめの食材としては、気と血を養うものや消化を助ける食べ物が挙げられます。また食事はゆっくりと時間をかけて食べ、消化に負担をかけないようにすることが推奨されています。これらの習慣を通じて体質改善を目指すのが東洋医学のアプローチです

千葉県船橋市ぬくもり鍼灸院・整体院での対策

不妊専門クリニック・セカンドオピニオン(脳神経内科・外科)の治療を優先した上で、卵子の質を下げないように生活の改善(血液成分)と施術で自律神経のコントロールを行いホルモンの安定を図っていきます。東洋医学では「養生」という基本的な考えがあります(西洋医学では恒常性=ホメオスタシス)千葉県船橋市ぬくもり鍼灸院ではこの東洋医学・西洋医学の基本を大切に行い人間の持つ、本来の力を西洋医学の力を借りて最大限引き出す事を1番に考えております。

養生とは

医療と養生は密接に関連していて特に東洋医学ではこの関係性が強調されます。治療だけでなく生活習慣や生理状態も考慮に入れて全体的な健康を促進するのが養生の目的です

過去には養生が治療に匹敵するかそれ以上の価値を持っていたことから多くの養生法や知識が蓄積されています。東洋医学では病気になる前の状態を整えることを重要視しており非病理的な要素も治療の一環として考慮されます

食事に関する養生法、運動も多く存在し、これらは全体的な健康維持や疾病予防に役立つとされています。

現在では東洋医学としての養生は漢方や針灸を用いた疾病予防と健康維持に焦点を当てられて対処療法的に行われている感が多く感じていますが西洋・近代医学だけでなく伝統医学でも共通の理念とされているのが、東洋医学・医師を目指す学生が入学して1週間以内に学ぶ「養生」・「恒常性=ホメオスタシス」となっております。

鍼灸・整体で卵子の質を下げないとは?

卵子の質でよく使われる言葉、「卵子の質を上げる」これは無理です。ではどうすれば良いのか?単純で「卵子の質を下げない」これが「良い卵子≒DNAの断片化がない卵子」の獲得方法となります。便宜上「卵子の質を上げる」と言っているのであれば意味は上がりますが、これをやると・飲むと「卵子の質が上がります」は無知な治療院の判断基準となります。

10秒も掛からないので「DNAの断片化を起こしにくくすることができるかもしれない」とでも言い「卵子の質をあげる」という間違った認識を正す事で、これから10年・20年先の不妊に悩む方々への正しい知識で妊活をしてもらう為に必要な事だと思います。

卵子の元になる「卵母細胞」が何十年もほぼ老化しない理由が明らかに
リンク元:翻訳機能を使いお読みくださいhttps://www.nature.com/articles/s41586-022-04979-5

このように排卵に向かう半年から1年にかけ「卵子は老化」するのであって、その老化≒DNAの断片化の起きる割合が20代と40代では圧倒的に違うだけなのです。単純に「防御をトコトン」やれば良いこれだけなのです。それだけで40代の妊娠や低AMH群・多嚢胞性卵巣症候群からの妊娠を数多く出せる鍼灸院・整体院の出来上がりです。

「生活リズムが乱れる、すなわち、「生体リズム」が乱れると下記のような病気をもたらすことが遺伝子操作実験から明らかにされています。
生活習慣病になります。高血圧には時計遺伝子(B-mal1、Clock、Per2、)が関係し、メタボリック症候群には時計遺伝子Clockが関係しています。

  • 糖尿病では、B-mal1、Clock、Per2、が関係しています。
  • コレステロールが高くなることには、肝臓時計と中枢時計の不調和でインスリンが関係するらしいです。
  • 骨が脆くなります。骨は昼間に溶けて夜作りかえられますこの骨のリモデリングにはレプチンと交感神経系と時計遺伝子(B-mal1、Per1、Per2、Cry1、Cry2)が関係しています。
  • 早期老化がおこり寿命が短くなります。血管内皮細胞で産生される一酸化窒素(NO)が関係し、このNOと時計遺伝子(B-mal1、Per2、)が関係しています。
  • 癌との関係、時計遺伝子(B-mal1、Clock、Per1、Per2、Cry1、Cry2)が関係しています。このいづれかに異常があると内臓がんが発生しよい。Per1、Per2は発癌頻度をたかめ、Cry1、Cry2は血液がん(悪性リンパ腫)に関係していることなどが見出されました。

以上の現象から体内時計(生体リズム)は細胞分裂のリズム、DNA障害有無の監視修復、生理機能の円滑推進の監視・管理を担っていると考えられます。
乱れた生活リズムを正し、朝日を浴びて、朝食を十分に食べてよく働くことに健康の基礎があるようです
引用元:三豊・観音寺市医師会

これを体内全ての細胞と置き換えられるか変えられないかで意味は変わります。卵子と言うものは女性の細胞で1番大きな細胞という事を認識したうえでどのように影響を与えるのかを考えた方が良いです。

鍼灸院・整体院での不妊に対しての施術・生活改善のアドバイス

千葉県船橋市ぬくもり鍼灸院・整体院では施術・アドバイスには全て西洋医学的にもエビデンス(根拠)がある「卵子の保護」・「ホルモンのコントロール」を行っております。

当院の体質改善