植物油って身体に悪いの?なぜ悪いのが疑問に思ったので調べてみた

植物油は身体に悪いのか?疑問を解明 正しい選び方と付き合い方

日々の生活の中でサラダ油やごま油など、さまざまな植物油が当たり前のように使われています。スーパーに行けば安価で手に入り、家庭の料理や外食でもほぼ必ず使われている油ですが、「本当にこの油は身体に悪いのではないか?」と不安に思う人が年々増えています。インターネットやテレビでは、植物油について様々な意見が飛び交い、「健康に良い」という説と「悪い」という説がぶつかり合っていますが、実際にはどうなのか――この点を深く丁寧に掘り下げていきます。

まず知っておきたいのは、植物油が私たちの生活に登場したのは決して最近のことではなく、古代から人類の食生活や文化を支えてきた大切なエネルギー源であったということです。その一方で、現代社会のように大量生産された精製油を毎日のようにたくさん摂取する食習慣は、過去にはほとんど見られなかった現象です。この「摂り方の変化」と「加工方法の違い」が、今になって健康面のリスクとして注目されるようになっています。

注意
これはAIの回答です。当院での質問に対して回答したことをAIで回答させたらどうなるかという事で試験的にしております。やはり詳しく説明をしてくれますので。来院時に理論理論で医学的に回答されたうえでまたエビデンス的に回答させる実につまらないですが、私の説明が足りていない部分も多くあるので面白いですね、回答内容や改善方法などは同じとなりますので院で受けた方法を試してください

巷で流通する「植物油」の正体とは?サラダ油は植物油ではない?

普段何気なく使っている「油」は、実は多種多様です。油の種類ごとに、味・香り・成分・健康への影響が大きく異なります。まず「植物油」と呼ばれるものがどのようなものかを正確に理解しておく必要があります。

● 一般に流通している代表的な植物油の種類

植物油とひとくくりに言っても、その原料や製法で特徴が全く異なります。

オリーブオイルは、オリーブの果実を直接圧搾して作られる油です。主な成分はオレイン酸という一価不飽和脂肪酸で、体に良いとされる抗酸化物質(ポリフェノール)も豊富です。
ごま油は、焙煎したごまから搾ることでごま特有の香ばしい風味が出ます。セサミンといった抗酸化成分も含まれており、和食だけでなく様々な料理に用いられています。
**なたね油(キャノーラ油)**は、品種改良によって有害とされるエルカ酸をほとんど含まないようにした品種から作られる油です。オレイン酸が主成分で、クセが少なく幅広い用途に使われています。
大豆油・コーン油・ひまわり油などは、いずれも多価不飽和脂肪酸(特にオメガ6系のリノール酸)が多く含まれているのが特徴で、価格が安く大量生産しやすいことから、市販の加工食品や外食産業でとくに多用されています。

これらの油は味や香りだけでなく、体にとっての働きや影響も異なるため、使い分けや選び方が重要です。


● 「サラダ油」が植物油とは違う?その理由と定義・加工法

サラダ油という言葉をよく耳にしますが、実は「サラダ油」はひとつの植物の油を指しているわけではありません。「サラダ油」という名称は、JAS(日本農林規格)によって「食用精製加工油脂」のうち、特定の品質基準をクリアしたものだけに与えられる呼び名です。

サラダ油の条件は、「冷蔵庫など低温でも白く濁ったり固まったりしない」「においや味がほとんどない」「精製度が非常に高い」といったものです。つまり、どの植物から作ったかよりも、「どのように精製したか」「どれだけ純度が高いか」が重視されます。

原料には大豆油やなたね油、ごま油、綿実油などいろいろありますが、それらを混ぜて使うことも多いです。このようなサラダ油は、厳しい精製を何度も行い、原料の風味や栄養をできる限り取り除き、サラダに直接かけても味が邪魔しない・固まらない油として売られています。この「徹底した精製度の高さ」が、家庭で使われる一般的な植物油(例えばバージンオリーブオイルなど)と根本的に異なる点です。


● 精製油と未精製油の違い 身体にどう影響するのか

油の製造方法には大きく分けて「未精製油」と「精製油」があります。

未精製油は、オリーブオイルのエクストラバージンや焙煎ごま油のように、主に物理的な圧搾(しぼり)だけで作られます。熱や化学溶剤をほとんど使わず、原料由来の成分・色・香り・ビタミン・フィトケミカル(抗酸化物質)などがそのまま残るのが特徴です。栄養面でも素材本来の良さを保っていることが多いですが、保存性や安定性は精製油より劣る場合もあります。

精製油は、大量生産や低コスト化を目的に、油を「ヘキサン」などの有機溶剤で抽出し、高温で処理し、さらに脱酸・脱色・脱臭といった精製工程を重ねて作られます。こうした精製過程で、不純物や臭い、色素が徹底的に除去される一方で、健康によいビタミンやポリフェノールといった成分もほとんど残りません。サラダ油はまさにこの精製油の代表例です。

この精製度の違いが、健康への影響を左右する重要なポイントとなります。未精製油は栄養や風味が残っている反面、酸化しやすいものもあり、精製油は使いやすさとコストパフォーマンスは高いものの、身体に本当に必要な栄養素は減ってしまう傾向があります。


● トランス脂肪酸の発生 マーガリン・ショートニングと植物油の加工

トランス脂肪酸は、自然界に微量しか存在しない脂肪酸ですが、油の加工工程で人工的に発生しやすい成分です。特に植物油を固形状や半固形状にする「水素添加(硬化)」という加工を行うと、液体の植物油がトランス脂肪酸を多く含むマーガリンやショートニングに変化します。

また、油を高温で加熱し続けたり、何度も繰り返し使ったりすることでも、微量のトランス脂肪酸が生まれることがあります。トランス脂肪酸を多く含む食品の摂取は、LDL(悪玉)コレステロールを増やし、HDL(善玉)コレステロールを減らし、動脈硬化や心筋梗塞など心血管系疾患のリスクを上げることが世界中の研究で指摘されています。

日本国内のサラダ油や一般的な植物油には、欧米と比べればトランス脂肪酸は少ないとされていますが、外食や市販のお菓子・パン類・冷凍食品などにはマーガリンやショートニングが多用されており、知らず知らずのうちに摂取量が増えてしまう傾向にあります。

注目される「オメガ脂肪酸」の誤解 重要なのは「量」ではなく「比率」

近年の健康情報では「オメガ3脂肪酸をたくさん摂りましょう」「オメガ6脂肪酸は摂りすぎないように」といった話題を目にすることが増えました。しかし、実際に身体の健康を考えるうえで本当に重要なのは「どれだけ摂るか」よりも「どうバランスを取るか」です。つまり、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が体内でどんな働きをし、どれくらいの比率で摂るのが良いか――ここを理解しておくことが、生活習慣病や現代病を防ぐうえでの最大のポイントになります。


オメガ3・オメガ6・オメガ9脂肪酸の基本的な役割と分類

油の成分である脂肪酸は、化学構造により「オメガ3」「オメガ6」「オメガ9」と呼ばれるグループに分かれます。
オメガ9脂肪酸(代表的なのはオレイン酸)は、体内でも合成できる「非必須脂肪酸」で、主にエネルギー源や細胞膜の材料として使われます。オリーブオイルに多く含まれ、酸化に強い性質があります。
オメガ6脂肪酸(リノール酸が代表)は体内で作ることができない「必須脂肪酸」で、皮膚の健康や細胞膜の維持に不可欠です。ただし過剰摂取には注意が必要です。主に大豆油、コーン油などが供給源です。
オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸、EPA、DHAなど)はオメガ6同様「必須脂肪酸」です。脳や神経の働きを支え、特に抗炎症作用を持つことで注目されています。アマニ油やえごま油、青魚の油に多く含まれています。

脂肪酸は、どれか一つだけを摂るのではなく、それぞれのバランスが大切です。


なぜオメガ6(リノール酸)の過剰摂取が問題になるのか

オメガ6とオメガ3は体内で「エイコサノイド」と呼ばれるホルモンのような役割を持つ生理活性物質に変化します。
オメガ6から作られるエイコサノイドは主に「炎症を促進」し、血液を固めやすくする作用があります。ケガや感染症など一時的な反応には必要な働きですが、慢性的にオメガ6ばかり多くなると体内の炎症スイッチが切れにくくなり、血管や細胞に余分な負担をかける原因となります。
オメガ3は逆に「炎症を抑える」作用を持っています。脳や神経、視覚など健康を支える機能も多く、オメガ6と拮抗しながら体のバランスを取っています。

現代の食生活は、加工食品や外食、家庭での調理油に大豆油・コーン油など安価なオメガ6系油が使われることが多く、知らず知らずのうちに摂取量が過剰になってしまいがちです。


理想的なオメガ3とオメガ6の摂取比率

医学的に推奨されるオメガ3:オメガ6の摂取比率は「1:2〜1:4」程度が目安とされています。しかし、厚生労働省の調査や国際的な疫学研究によると、現代の日本人や欧米人の実際の平均摂取比率は「1:10」や「1:20」といった極端なオメガ6偏重になっている例が少なくありません。
この「炎症を起こしやすい脂肪酸ばかりが体内に増えてしまう状態」が、慢性的な炎症やアレルギー、動脈硬化、生活習慣病の発症リスクを高めていると多くの研究で指摘されています。


比率を改善するための具体的な「油の選び方と使い方」

この脂肪酸バランスを整えるには、日常生活で油の種類や使い方を見直すことが一番の近道です。

オメガ6の摂取量を減らす方法
市販のドレッシング、マヨネーズ、揚げ物、スナック菓子、インスタント食品など加工食品には大豆油・コーン油・ひまわり油などオメガ6が多く含まれていることがほとんどです。まずはこれらの利用頻度や量を減らすことが、無理のないバランス改善の第一歩です。

オメガ3の摂取を増やす工夫
アマニ油やえごま油、サバ・イワシなどの青魚に含まれる脂肪を積極的に摂ることで、バランスを理想に近づけることができます。オメガ3系油は酸化しやすく熱に弱いので、加熱調理せずサラダや納豆、みそ汁に直接かけるなど生で摂ることが望ましいです。

こうした日々の積み重ねが、将来的な健康リスクの低減に直結します。普段から意識して摂取比率を整えていくことが重要です。


古代から現代まで:植物油

植物油という言葉は近年になって初めて登場したものではありません。実はその歴史は非常に古く、人類の文明とともに発展してきました。どのような背景で使われてきたのか、また技術の進歩とともに生まれた問題点や社会への貢献まで、多角的に掘り下げて説明します。


古代文明における植物油の利用例(薬用・灯火・食用)

植物油の歴史は紀元前の時代までさかのぼります。
たとえばオリーブオイルは古代ギリシャやローマなどで食用としてだけでなく、身体を洗浄したり、肌や髪に塗る薬や軟膏としても使われていました。また神殿や家庭を照らす灯火の燃料としても非常に重要な資源でした。保存性が高かったことから、富や権力の象徴としても重宝され、贈答品や貯蔵品としても扱われました。

ごま油はメソポタミア文明(紀元前3000年ごろ)で薬や化粧品として珍重され、古代インドのアーユルヴェーダでも薬草を浸すベースオイルとして活用されてきました。
こうした油は、現代のように安価で大量に流通していたわけではなく、特別な場面や高い身分の人が使う「貴重品」として扱われることが多かったのです。


ナタネ油(菜種油)や木の実の油と日本・欧州の油文化

日本でも独自の油文化が発達してきました。江戸時代には**菜種油(なたね油)**が広まり、食用よりも灯火用の燃料として主に使われていました。
明治時代以降、西洋からの食文化や油の精製技術が導入されてからは、食用としての利用が本格化しましたが、それまでは生活必需品の一つという位置づけでした。

またヨーロッパではくるみ油ヘーゼルナッツ油などの木の実からとれる油が高い栄養価を持ち、特定の地方料理や保存食を作る上で欠かせないものとなっていました。こうした油の利用は、地域の食文化の核となる存在でもあります。


植物油の使用が原因で発生した歴史的な問題事例

油そのものが有害だったという事例は多くありませんが、製法や品種の違いによる健康リスクが社会問題となったこともあります。
かつてのなたね油には「エルカ酸」という脂肪酸が多く含まれ、動物実験で心筋障害のリスクが指摘されたため、安全性を確保するための品種改良が進められました。現在のキャノーラ油はエルカ酸の含有量がきわめて少なくなっています。

20世紀に入ってからは、大量生産や精製技術の発展により「溶剤抽出法」「高温処理」などが当たり前となり、油の栄養価が落ち、酸化しやすい油が市場に多く出回るようになりました。これにより、昔ながらの未精製油と比べて体への影響が大きく変わってきたと言えます。つまり、「油そのものの本質的な問題」ではなく、加工度や摂取量が現代的なリスクとなっていることを理解することが大切です。


植物油が人類の生活と生存に果たしてきた役割

植物油は古来より、わずかな量で高いエネルギーを得ることができるため、炭水化物やたんぱく質に加え、人類の生存を支えてきた大事な栄養源でした。
調理に油を使うことで食材の風味やコクを引き出し、料理の幅も広がりました。
また、油があることでビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンの吸収効率が飛躍的に高まることも大きなメリットです。現代のように豊かな食卓やバリエーションのある献立が成立している背景には、油の発展が欠かせませんでした。

「炎症」が身体に及ぼす影響とは?植物油と慢性炎症のメカニズム

植物油と健康リスクを考える際に、最も大きなポイントの一つが「炎症」と呼ばれる体内反応です。炎症は本来、身体が外敵やダメージから自分を守るために発動する重要な働きです。ただし、その炎症が一時的に強く表れる「急性炎症」と、ほとんど自覚がないままじわじわと続く「慢性炎症」では、体への影響や意味合いが大きく異なります。


「急性炎症」と「慢性炎症」の違いと、慢性炎症が問題となる理由

炎症には「急性炎症」と「慢性炎症」という二つの状態があります。
まず「急性炎症」とは、ケガをした時や感染症にかかった時などに起こる、一時的で分かりやすい反応です。患部の腫れや熱、痛み、赤みなどが典型的な症状です。これは外部からの敵や損傷を修復し、体を元の状態に戻すために欠かせない機能です。

一方、「慢性炎症」は目立った症状がほとんどなく、体内で長期間にわたってじわじわと進むのが特徴です。体の組織や細胞に目に見えないダメージを積み重ねていき、知らず知らずのうちに血管、内臓、免疫など様々な場所で悪影響を与えます。慢性炎症の主な原因には、生活習慣(食事内容、運動不足、睡眠不足、ストレスなど)や体内の酸化ストレス、不適切な油の摂取バランスなどが深く関わっています。

この慢性炎症が長期間続くと、糖尿病や動脈硬化、アレルギー疾患、自己免疫疾患、認知症など、現代病や生活習慣病の引き金となることが数多くの研究で明らかになっています。


炎症反応の鍵となる「エイコサノイド」とは?

油に含まれる脂肪酸は、体内で「エイコサノイド」と呼ばれるホルモンに似た生理活性物質へと変換されます。
オメガ6系脂肪酸(特にアラキドン酸)から作られるエイコサノイドは、主に炎症を強く促進する方向に働きます。たとえばプロスタグランジンE2などが有名で、血管を収縮させたり、血小板の凝集を促進したり、体の防御反応を高めます。
一方、オメガ3系脂肪酸(EPAなど)から作られるエイコサノイドは、逆に炎症を抑えたり血栓をできにくくしたりと、体を守りつつ過剰な炎症を防ぐ方向で働きます。

この「促進系」と「抑制系」の材料となる脂肪酸の比率が、現代人の体内で大きく乱れていることが、慢性的な炎症リスクを高める主な原因のひとつです。特に、安価な植物油(大豆油・コーン油など)や加工食品、外食を多く利用する現代の食生活では、オメガ6系の過剰摂取が続きやすくなっています。


植物油に含まれる成分が慢性炎症を誘発するメカニズム

過剰なオメガ6系植物油の摂取が慢性炎症を招きやすい理由は主に2つあります。

  1. 細胞膜構成の変化
    体内に取り込んだ脂肪酸は、全身の細胞膜を作る材料となります。オメガ6が多くなると、細胞膜の構成もオメガ6系に偏り、特に免疫細胞の膜が炎症反応を起こしやすい性質になります。つまり体質そのものが「炎症型」になりやすいのです。
  2. 酸化ストレスの増大
    オメガ6系脂肪酸は分子構造上、化学的に不安定で酸化しやすいという特徴があります。酸化した油や脂肪酸が体内に入ると、細胞や組織に活性酸素が発生しやすくなり、それ自体が炎症のきっかけになります。とくに長時間の高温加熱や、使い回した油、保存状態の悪い油などは、体内で有害な影響をもたらしやすくなります。

炎症のシグナルが引き起こす具体的な疾患例

慢性的な炎症が体内で進むと、様々な現代病の根本的な原因になると考えられています。

  • 動脈硬化:血管壁での慢性的な炎症によって、LDLコレステロールが酸化・蓄積しやすくなり、血管の弾力性が失われて心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がります。
  • 糖尿病:慢性的な炎症は、血糖値をコントロールするインスリンの働き(インスリン感受性)を悪化させ、結果として2型糖尿病の発症を後押しします。
  • アレルギー・自己免疫疾患:体内の炎症反応が過剰・慢性的になると、免疫システムの過剰な反応や誤作動が起きやすくなり、花粉症やアトピー、リウマチなどの自己免疫疾患の発症や悪化につながります。

植物油が「悪い」とされる背景 科学的エビデンスと論文の紹介

植物油が健康に悪いと言われる理由は、実際の臨床研究や疫学調査など数多くの科学的なデータに裏付けられています。特に、過剰なオメガ6脂肪酸の摂取や、油の加工・調理方法が身体へ与える影響は、近年ますます詳しく検証されるようになっています。


オメガ6(リノール酸)過多と循環器疾患リスクの関連を示す研究

オメガ6脂肪酸の摂りすぎは、体内でアラキドン酸という物質に変わり、炎症や血管の収縮、血栓形成を促すエイコサノイドを増やします。そのため、循環器疾患(心臓や血管の病気)のリスクを上げる可能性があると考えられています。

エビデンスの紹介
ある系統的レビュー(複数の研究をまとめた解析)では、リノール酸(オメガ6)の摂取量を減らす食事療法は、血液中の総コレステロールやLDLコレステロール(悪玉)を低下させる効果が確認されています。さらに、オメガ6系の油をオメガ3系の油に置き換えることで、心血管疾患のリスク指標が改善したという報告も増えています。
ただし、オメガ6脂肪酸自体を「悪」と決めつけるのではなく、「オメガ3との比率を見直すことが重要だ」とする結論が世界的な主流になっています。


揚げ物や高温調理による「酸化」と「有害物質」生成に関するエビデンス

精製された植物油は高温で調理したり、何度も揚げ物に使い回したりすると、油の酸化が進み、有害な分解物質が発生します。これが体内に入ることで、細胞のダメージやがんリスクの上昇が懸念されています。

エビデンスの紹介
動物実験や生化学研究によると、植物油を高温で繰り返し使用した場合、「ヒドロキシノネナール(HNE)」や「マロンジアルデヒド(MDA)」といったアルデヒド類が生成されやすくなります。これらは非常に反応性が高く、DNAやタンパク質に損傷を与え、神経変性疾患や発がんリスクに結びつくと考えられています。とくにオメガ6脂肪酸が多い油ほど酸化しやすく、有害物質も発生しやすいことが明らかになっています。


飽和脂肪酸との比較研究における植物油の位置づけ(批判的検証)

一昔前は「動物性脂肪(バターやラード)は悪者」「植物油は体に良い」という認識が一般的でした。しかし、最新の研究ではその単純な図式に見直しの動きが出ています。

エビデンスの紹介
1960~70年代に行われた介入研究では、飽和脂肪酸を減らして多価不飽和脂肪酸(オメガ6系の植物油)に置き換えた場合、一時的に血中コレステロールは下がる傾向が見られました。
ところが、その後の大規模研究や再解析では、コレステロールが下がったとしても「総死亡率や心血管疾患による死亡が減らなかった」あるいは「逆にリスクが上昇した」と報告される事例も出ています。
有名な例として、シドニー・ダイエット・ハート・スタディの再解析などでは、「オメガ6脂肪酸の摂取量を単純に増やしても、必ずしも健康効果は得られない。バランスや精製度が大事である」と指摘されています。


精製植物油の摂取が腸内環境に与える影響についての予備的な知見

近年の研究では、精製された油や食品添加物が腸内細菌のバランスや腸のバリア機能に悪影響を及ぼす可能性も注目されています。

エビデンスの紹介
動物モデルを使った研究で、精製されたコーン油などの高脂肪食を摂ると、腸内細菌の多様性が減少し、腸壁のバリア機能が低下しやすいことが示されています。これがいわゆる「リーキーガット(腸漏れ)」の状態を引き起こし、炎症性物質が体内に入り込みやすくなり、慢性炎症や様々な体調不良につながる可能性があります。
この分野は今まさに研究が進んでおり、今後ますます注目されるテーマです。

植物油の力を正しく利用!健康改善に役立つ医学的エビデンス

植物油は「身体に悪い」面だけが強調されがちですが、選び方や使い方によっては、健康を支える強い味方にもなり得ます。特に、抗炎症作用や抗酸化作用のある油をうまく活用することで、生活習慣病や老化予防に役立つことが最新の科学的研究でも明らかになっています。


オリーブオイル(オメガ9)の摂取と心血管疾患リスク低減の論文

オリーブオイルは、世界中で多くの研究が行われてきた油の一つです。主成分であるオレイン酸(オメガ9脂肪酸)に加え、ポリフェノールなど抗酸化物質が豊富に含まれているため、血管や心臓の健康を守る効果が期待されています。

エビデンスの紹介
たとえば、スペインで行われた「PREDIMED研究」は、心血管疾患のリスクが高い人たちを対象に、エクストラバージンオリーブオイル(EVOO)をたっぷり使う地中海式の食事を実践してもらったところ、心筋梗塞や脳卒中、心血管疾患による死亡リスクが約30%も低下したと報告しています。この効果は、オレイン酸によるLDLコレステロールの酸化抑制、ポリフェノールの抗炎症・抗酸化作用などが組み合わさって得られたものと考えられます。


オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)の摂取と炎症抑制・血中脂質改善の医学的知見

オメガ3脂肪酸は、青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が有名です。特に強い抗炎症作用を持つことが臨床研究でも明らかになっています。

エビデンスの紹介
ランダム化比較試験(RCT)で、EPA・DHAサプリメントを摂取したグループは、血液中の中性脂肪が有意に減少したり、リウマチなどの自己免疫疾患の患者で炎症マーカー(CRP値など)が低下したりすることが確認されています。さらにDHAは脳の主要な成分であり、認知症の予防やうつ病リスクの低減とも関係しているという報告も増えています。


植物ステロールの摂取によるコレステロール低下効果のエビデンス

植物油に含まれる「植物ステロール(フィトステロール)」は、コレステロールに似た構造を持ち、体内でコレステロールの吸収をブロックする働きがあります。

エビデンスの紹介
複数の臨床試験やメタアナリシスでは、植物ステロールを毎日一定量(例:1.5~3g)摂取することで、悪玉コレステロール(LDL)が5~15%程度低下することが示されています。この効果は科学的に認められており、日本でも特定保健用食品(トクホ)に多く利用されています。


正しい油の選び方と調理法で改善された生活習慣病の事例研究

油の「質」を見直すだけでも、生活習慣病のリスクを大きく下げられることが実際の研究や介入事例で明らかになっています。

事例研究の紹介
たとえば、オメガ3:オメガ6の比率を意識して「1:4以下」に近づける食事指導を行った研究では、炎症マーカーのCRP値が有意に下がり、インスリンの効きも改善する結果が得られました。このような成果は、「特定の油を排除する」「脂質そのものを控える」という極端な方法ではなく、日常の油選びとバランス改善が健康維持のカギであることを示しています。


 

植物油と賢く付き合い、健康的で豊かな食生活を送る方法

ここまで見てきたように、「植物油は身体に悪い」と一言で決めつけるのは誤りです。実際には、どんな油をどのように選び、どれくらいの量・頻度で摂るか、そして脂肪酸バランスや加工度をどれだけ意識できるかによって、体への影響は大きく変わります。


悪者探しではなく「バランス」と「加工度」の意識

これからの健康習慣で意識したいのは、特定の油を「敵」として避けるのではなく、摂取比率の調整できるだけ未精製の良質な油を選ぶことです。

  1. 脂肪酸バランスの是正
    オメガ3とオメガ6の比率を1:4以下に近づけるよう意識しましょう。これは「オメガ3を増やす」「オメガ6を減らす」の両面からの工夫が大切です。
  2. 加工度の意識
    できるだけ精製度の高いサラダ油などの使用量を減らし、エクストラバージンオリーブオイルや生絞りアマニ油など未精製の油を積極的に選びましょう。

調理法別:加熱用・非加熱用の植物油

油は調理法によって向き不向きがあります。酸化しにくい油を加熱調理に、酸化しやすい油は非加熱で利用するのがコツです。

用途 おすすめの油 理由と注意点
加熱調理(炒め物・揚げ物) オリーブオイル(ピュア)、キャノーラ油(非遺伝子組み換え) オメガ9脂肪酸が主成分で酸化しにくく、発煙点が高いため加熱に適している。
非加熱調理(ドレッシングや仕上げ) アマニ油、えごま油 オメガ3脂肪酸が豊富で抗炎症作用が高い。熱に弱く酸化しやすいため、必ず生で使う。

こうした油の使い分けを心がけることで、余分な酸化ストレスや慢性炎症のリスクを避けやすくなります。


油のラベルの読み方

本当に質の良い油を選ぶためには、パッケージのラベル表示をしっかり確認しましょう。

  1. 原材料名
    「食用なたね油」「食用アマニ油」など、原材料が明確に書かれているか確認します。
  2. 製法の記載
    「圧搾(コールドプレス)」と書かれていれば、溶剤を使わずに素材そのものを搾っている油です。逆に「抽出法」「精製」などと書かれていれば、化学溶剤や高温処理を経た精製油の可能性が高いです。
  3. 容器の種類
    光による酸化を防ぐために、遮光性の高い瓶やボトルを使った商品を選ぶことが大切です。

「植物油は身体に悪い」という思い込みを捨て多様な油を取り入れるメリット

油は単なるカロリー源ではありません。細胞膜やホルモン、免疫反応など、身体の根本的な健康維持に不可欠な役割を担っています。
「悪い油」を一方的に避けるより、魚・ナッツ・種子・良質なオイルなど複数の油をバランスよく取り入れ、脂肪酸バランスを整えることが、長期的な健康維持につながります。