不妊症で移植前にした方が良い検査、実は初期胚と胚盤胞では違いがあります。
不妊治療における移植前検査の必要性について、初期胚移植と胚盤胞移植の違いに注目しながらご説明します。昨今、初期胚での移植を選択するクリニックが増加し「初期胚移植の際、どのような検査が必要なのか」「胚盤胞移植と比べて検査内容に違いがあるのか」といったご質問を多くいただきます。
初期胚移植と胚盤胞移植は、受精卵を体外で培養する期間の違いが大きなポイントです。初期胚は採卵後2〜3日目、まだ分割が進んだばかりの状態で、胚盤胞は5〜6日目、さらに発育した状態です。どちらの方法にも利点がありますが、初期胚移植の場合は、子宮内で受精卵が発育し胚盤胞になるまで育つ必要があります。そのため、子宮環境が妊娠に適しているかどうかがより重要になってきます。
最近は、ERA(子宮内膜着床能検査)や、慢性子宮内膜炎検査、子宮内細菌叢検査など、高度な検査を導入しているクリニックも増えてきました。これらの検査を行うことで、着床の窓のズレや子宮内の炎症の有無、細菌バランスの乱れなど、従来では分からなかった問題点が明らかになり、治療方針の改善につながるケースも多いです。
一方で、こうした検査をすべてのクリニックが導入しているわけではありません。(クリニックの否定と受け取られる場合があるのであえてここでは回答を控えます)また初期胚移植に重点を置いている施設と胚盤胞移植を基本としている施設では、推奨される検査内容や治療方針にも違いがあります。クリニックによっては、「この段階で必ず検査をする」と決まっていないこともあり、患者様自身が「どのような検査が受けられるのか」「自分の治療に本当に必要なのか」など、納得したうえで選択することが大切です。
特に初期胚では追加する検査があるはずだと考えております(胚盤胞はスルーしても良いが初期胚を戻しても胚盤胞まで育たない場合)
当院でも、移植前の検査については、治療歴、ご希望を伺いながら、必要な検査をご提案しています。特に初期胚移植を選択される場合には、子宮内環境の最適化が重要となりますので、事前の検査を通じて、少しでも妊娠の可能性を高めることを目指しています。もちろん「検査の内容や目的が分からない」「どこまで検査を受けた方がよいか迷っている」など、不安や疑問があれば遠慮なくご相談ください。
不妊治療は一人ひとりに合わせたオーダーメイドのケアが必要です。特に初期胚移植か胚盤胞移植かによって、求められる検査や治療のアプローチも変わってきます。まずはクリニックでご自身に合った検査について、しっかりと相談・確認していただくことをおすすめします。


