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下歯槽神経麻痺とオトガイ神経麻痺の違い

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    下歯槽神経の解剖・走行図

    下歯槽神経麻痺とオトガイ神経麻痺は、どちらも三叉神経(下顎神経)の感覚枝に生じる麻痺であり、非常に似ているように思われるかもしれません。しかし神経の解剖学的な走行や、実際に現れる麻痺の範囲には明確な違いがあります。

    神経名称 走行・分布 位置関係
    下歯槽神経 下顎孔から下顎管を通り、下顎骨内を前方に進む。途中で歯肉・歯槽骨・臼歯や小臼歯などへ感覚枝を出す。 下顎骨内部(下顎管)を走行し、臼歯部~小臼歯部で枝分かれ
    オトガイ神経 下歯槽神経がオトガイ孔から出た後の名称。下唇・オトガイ部の皮膚や粘膜へ感覚枝を分布。 下顎骨の外側(オトガイ孔より外)に出て末梢分布

    下記の模式図イメージで整理すると理解しやすくなります。

    下顎孔(下歯槽神経の入口)→下顎管(下歯槽神経が走行)→オトガイ孔(オトガイ神経が出る)→下唇・オトガイ部

    このように、オトガイ神経は下歯槽神経の“枝分かれした末端部分”であり、より外側・末梢に位置しています。


    麻痺の範囲と症状の違い

    次に、実際の損傷部位ごとにどのような症状の違いが現れるか、以下の表でまとめます。

    項目 下歯槽神経麻痺(IAN麻痺) オトガイ神経麻痺(MN麻痺)
    主な損傷部位 下顎管内の下歯槽神経主幹(多くは臼歯部周辺) オトガイ孔近傍のオトガイ神経
    感覚麻痺の範囲 下顎前方全体、下唇の片側全体、オトガイ部、下顎の前歯~小臼歯の歯肉・歯・粘膜など広範囲 下唇の一部(多くは外側部)とオトガイ部(顎先)の皮膚・粘膜、歯の感覚は保たれることが多い
    歯の知覚異常 あり(下顎前歯・小臼歯などに鈍麻やしびれ) ほとんどなし
    主な原因 下顎智歯抜歯・インプラント・下顎骨折・腫瘍手術など オトガイ孔近傍の手術・外傷・嚢胞・小臼歯根尖病巣など
    代表的な症状 下唇全体と顎先のしびれ、痛覚や触覚の低下、ピリピリやジンジンする異常感覚、歯のしびれ 下唇の一部と顎先のしびれや感覚低下、異常感覚、歯の症状は出にくい

     

    1. 下歯槽神経麻痺
      → 下唇全体(片側)・顎先・下顎前歯~小臼歯・歯肉まで広範囲でしびれや鈍麻が出現
    2. オトガイ神経麻痺
      → 下唇の外側の一部・顎先(オトガイ部)のみ、しびれや感覚低下。歯の症状はほぼ出現しない

    ポイント

    ● 下歯槽神経は下顎骨の「中枢寄り」に位置するため、損傷すると広い範囲で症状が現れます。歯のしびれも高頻度で認められます。
    ● オトガイ神経は「末梢枝」で、下顎骨の外側・先端付近が障害されるので、麻痺の範囲は狭く、主に下唇の外側と顎先に限局します。歯の症状は伴いません。


    まとめ

    下歯槽神経麻痺は「中枢側の損傷」であり、下顎前方の歯も含め広範囲の知覚障害を引き起こします。一方、オトガイ神経麻痺は「末梢側の損傷」で、下唇の一部や顎先に限定したしびれが主体です。