なぜ疲れや疲労があるとパニック障害や不安が強くなるの?
日々の生活の中で仕事や家事、人間関係のストレスで疲れが溜まっていると「なんだかイライラしやすい」「心が落ち着かない」「急に不安感が強くなる」といった経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか?特にパニック障害や不安障害をお持ちの方は疲れや疲労が症状を悪化させることがあるため「疲れているときほどパニック発作が起きやすい」と感じることがあるかもしれません
疲れや疲労が体や心にどのような影響を与え、結果としてパニックや不安感を強くするのか?
疲れや疲労が体に及ぼす影響とは?
疲れと疲労の違い
まず「疲れ」と「疲労」という言葉は似ていますが実は意味が異なります
疲れ(疲労の初期段階)
疲れは長時間の活動やストレスが原因で体や心が一時的にエネルギー不足になっている状態です。長時間の立ち仕事やデスクワーク、ストレスフルな日が続いた後に感じる「だるさ」や「心の重さ」がこれに当たります
疲労(慢性的な疲れ)
疲労とは疲れが長期間続いた結果、体や心が回復しきれず、疲労感が慢性化してしまっている状態です。単なる肉体的な疲れだけでなく精神的なストレスや不眠、栄養不足などが組み合わさることで起こります。疲労が溜まると体や心のストレス耐性が低下し不安感やイライラが増すことがあります
疲れや疲労が体に与える影響
疲労が溜まると体のさまざまな機能に影響が及びます。これがパニック障害や不安の悪化につながることがあるのです
体が常に緊張状態
疲れが溜まると体の緊張が解けず休息しているときでさえ体がリラックスできません。その結果、心拍数や血圧が上昇し、心や体が常に緊張状態に陥ります
ストレスホルモンの分泌量が増える
疲れや疲労が溜まると体はストレス状態にあると判断し、「コルチゾール」というストレスホルモンの分泌を増加させます。コルチゾールは一時的には体の活動を助けますが過剰に分泌されると体の緊張を強め不安感やパニック発作の引き金となることがあります
免疫力の低下
慢性的な疲労が続くと免疫力が低下し病気にかかりやすくなります。これがさらにストレスを増大させ心と体の不調を引き起こす原因となります
自律神経とは?疲れや疲労とどのように関係しているの?
自律神経の役割
自律神経は体の中で「心臓の鼓動」「血圧」「呼吸」「消化」「体温調節」など私たちが意識しなくても働いている体の機能をコントロールしている神経系です。自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類から成り立っています
交感神経(体を活動モードにする神経)
交感神経はストレスや緊張を感じたときに働き体をすぐに動ける状態にします。心拍数を上げ、血圧を高めることで、体が「活動モード」になるのです。仕事中や運動中など、体が活発に働いているときに優位になる神経です
副交感神経(体を休息モードにする神経)
副交感神経はリラックスしているときに優位になる神経で心拍数を下げ、血圧を低下させ、体を休ませる働きをします。お風呂に入っているときや眠っているときに優位になる神経です
疲れや疲労がパニック障害や不安を強くする理由とは?
交感神経が過剰に働くと、心拍数が上がる
疲れや疲労が溜まると交感神経が優位になり心臓の拍動が速くなります。これが胸のドキドキ感や息苦しさを感じさせ不安感を引き起こしやすくします
呼吸が浅く速くなる
疲労によって体がストレスを感じると呼吸が浅く速くなることがあります。これが過呼吸状態を引き起こし、さらに体が酸素不足を感じることで不安感やパニック発作の引き金となることがあります
血流の変化が不安感を強める
脳への血流が不安定になると不安感や焦燥感が増す
疲れや疲労が溜まると脳への血流が不安定になり脳の働きが低下します。これによりネガティブな思考が増えたりストレスに対する耐性が低下することで普段よりも不安感が強くなりやすくなります
ホルモンバランスの乱れも原因の一つ
コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が増加する
疲労が溜まるとストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が増加します。コルチゾールは一時的にストレスに対抗する働きをしますが過剰に分泌されると体の緊張が高まり不安感やパニック発作の原因となります
セロトニン(気分を安定させるホルモン)の減少
睡眠不足や慢性的な疲労が続くと、セロトニンの分泌が減少します。セロトニンは気分を安定させるホルモンで、この分泌が減少すると不安感やイライラが強まることがあります
体の生理的な反応を無視できない理由
疲れや疲労が溜まると体は自然とストレス状態に入りやすくなります。このとき交感神経が優位になり心拍数や血圧が上昇することで、体が「活動モード」から抜け出せず体が休まらない状態が続きます。これが不安感やパニック発作を引き起こしやすくする要因となるのです
多くの研究が疲労や疲れが自律神経に与える影響を示しており、これが不安やパニック発作の引き金となることがわかっています。
疲れや疲労による不安感やパニック発作を和らげる方法
良質な睡眠を確保する
規則正しい生活リズムを保つ
毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きるように心がけましょう。これにより体内時計が整い、質の良い睡眠が取れやすくなります
寝る前のリラックスタイムを作る
寝る前にスマホやパソコンの画面を見るのを控え読書や軽いストレッチ、深呼吸など、リラックスできる活動を取り入れましょう
まとめ
疲労や疲れが溜まると体と心のバランスが乱れ結果としてパニック障害や不安感を強めることがあります。生活習慣を見直し体と心をしっかりと休ませることが大切です。もし疲労感や不安感が強い場合は無理をせず専門の医師やカウンセラーに相談し適切なサポートを受けることをおすすめします
当院のこだわり28年以上の経験を活かし、まずは「身体の基本」を整えることから
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