ハイボルテージを使って突発性難聴を改善!筋肉の緊張をほぐして耳への負担を減らす方法
突発性難聴は突然耳が聞こえにくくなる症状です。特に首や肩の筋肉の緊張が内耳(耳の奥にある聴覚やバランスを司る部分)に悪影響を与え耳の不調を引き起こすことがあります。今回は、後頭部や首の筋肉に「ハイボルテージ(高電圧)」の電気刺激を用いている理由を話していきます
ハイボルテージとは?
ハイボルテージ(高電圧)とは通常の電気刺激よりも少し高めの電圧を使って筋肉や神経にアプローチする治療法です。電気刺激といっても決して痛みを感じるような強いものではなく皮膚の表面から安全に電流を流し筋肉を刺激してリラックスさせることを目的としています
後頭下筋群と胸鎖乳突筋ってどんな筋肉?
この2つの筋肉は首や頭の動きや姿勢を支える重要な役割を持っています
後頭下筋群(こうとうかきんぐん)
頭の後ろ首の下の部分にある筋肉の集まりです。この筋肉が緊張すると頭の後ろに重さや痛みを感じやすくなります。また内耳の血流にも影響を与えるため耳の不調につながることがあります
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん):
耳の後ろから鎖骨にかけて伸びる大きな筋肉で、頭を左右に動かしたり、前後に傾けるときに使われます。肩こりや首の痛みと深い関係があり、この筋肉が緊張すると首や肩が凝るだけでなく耳鳴りやめまいが生じることもあります
ハイボルテージを使って後頭下筋群と胸鎖乳突筋に働きかける
筋肉の緊張をしっかり緩める
ハイボルテージの電気刺激は筋肉を「ほぐす」効果があります。筋肉が緊張すると血流が悪くなり耳への血液の流れも悪くなります。電気刺激で筋肉がリラックスすると首や肩の筋肉が柔らかくなり血流が改善されます
首や肩のこりを軽減
首や肩のこりは耳の周辺の血流を悪くし耳鳴りや聴力低下の原因になることがあります。ハイボルテージの電気刺激によって首や肩の筋肉が柔らかくなることで耳の症状も改善されやすくなります
内耳や神経への圧迫を減らす
首の筋肉が緊張すると、その下を通る血管や神経を圧迫してしまいます。特に「椎骨動脈(ついこつどうみゃく)」と呼ばれる血管は首から頭に血液を送る重要な役割を持っており、この血管が圧迫されると耳への血流が不足し耳の機能が低下してしまいます
血流を改善
ハイボルテージの電気刺激で筋肉の緊張がほぐれると、血管への圧迫が減り耳への血流が改善されます。これにより、内耳(耳の奥)の血流が良くなり、突発性難聴の症状が緩和されることが期待されます
神経の圧迫を軽減
筋肉がリラックスすると神経への圧迫も軽減されます。特に聴覚やバランス感覚を司る神経が圧迫されると耳鳴りやめまい聴力低下が生じることがあります。ハイボルテージの電気刺激でこれらの症状が改善される可能性があります
炎症を抑える効果が期待できる
筋肉が緊張すると周囲の組織に炎症が生じやすくなります。炎症が起きると耳の神経や内耳の組織に負担がかかり聴力やバランス機能に影響を与えます
ハイボルテージの電気刺激は筋肉の緊張を緩めるだけでなく炎症を抑える効果も期待されます。これにより耳周辺の組織への負担を減らし耳の機能を正常に保ちやすくなります
薬物療法の効果を引き出す
血流が良くなると薬の効果が体内で発揮されやすくなるため治療効果が向上する可能性があります
まとめ
ハイボルテージ(高電圧)を後頭下筋群や胸鎖乳突筋に使用することの狙い
- 筋肉の緊張をほぐし首や肩のこりを和らげる
- 血流を改善して耳の奥への酸素や栄養供給を増加させる
- 神経への圧迫を減らし聴力の回復を助ける
- 炎症を抑え耳や神経周辺の組織を保護する
- リラックス効果でストレスを軽減し耳の健康を守る
- 他の治療法と組み合わせることで、総合的な治療効果を高めることができる