TSH基準値(不妊症・化学流産)

TSHの基準値

TSHは2.5以下が理想とされそれ以上だと化学流産や排卵障害が起きる可能性があると言われほとんどのクリニックでは初診時に検査しているものです

TSHについて

FT3・FT4が基準値以上、かつTSHが基準値以下

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、甲状腺炎など

FT3・FT4が基準値以下、かつTSHが基準値以上、またはTSHが基準値以上のみ

甲状腺機能低下症、甲状腺炎
T4、T3が高値→甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、亜急性甲状腺炎、TSH産生腫瘍など
T4、T3が低値…甲状腺機能低下症(粘液水腫、クレチン病、橋本病)ヨード欠乏症など

大豆製品が不妊症に良いということで、豆乳を沢山飲んでいる人が多や納豆を1日2パック以上・豆腐は1日1丁取っていますなど、

最近では
大豆プロテインなどでタンパク質を補うことがはやっていますがこれは危険なことと考え納豆は1日1パック、豆腐でしたら1日半丁などにしてください
これでも世界から見れば非常に植物性の蛋白質を摂取していることになります

TSH血液検査数値が高い場合で考えられるもの

TSH産生腫瘍
ヨード過剰の摂取
甲状腺機能に関わる薬物の服用
ドーパミン阻害薬の服用
過剰なストレス
睡眠不足

甲状腺機能低下症は慢性甲状腺炎(橋本病)が多く不妊症でもこの橋本病をよく見いていますね
慢性甲状腺炎は甲状腺が腫大している場合がありますのでMRIを勧める先生もいます

甲状腺が腫大している時などは、
ヨード摂取を制限するだけでも機能低下症が収まる事もあります

卵巣の働きには
甲状腺ホルモンや甲状腺の機能の異常は、卵巣の機能や月経に影響することが分っています。
とくに思春期前や思春期に入りかけている女性の卵巣機能には影響します。

甲状腺機能低下症と生理不順

甲状腺機能低下症で生理不順となるのは卵胞が成長しないことと(時間が掛かる=6ミリから極端に遅い)
排卵がしっかりと行われないなどがあります。とくに卵胞が育たない方などには意外と多いですね

ちゃんと排卵が行われないために破綻出血が増えることもありますので
低AMHと破綻出血で下垂体を疑うのは基本となりますので
少しこの甲状腺を調べてみるのも良いかもしれません(検査しているはずですので探してみてください)

橋本病などで陽性となる抗TPO抗体や抗サイログロブリン抗体の有無は生理不順にはほとんど関連しないのも特徴ですね

あくまで甲状腺ホルモンがちゃんと出ているかどうかが生理不順の頻度や程度を左右します
不妊症の場合などはTSHだけしか測定しないクリニックが多いのはこのためです